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2009年7月 7日 (火)

患者が増えると報道は減る

 川崎市が6日発表したところによると、市内に居住する54歳の女性が新型インフルエンザにかかったことが判明しました。これによって、川崎市の新型インフル患者は43人に達しています。

 最初の患者が特定されたときには、通学先の学校に押し掛けて詰問していたマスコミ各社ですが、きょうの件を報道しているサイトは地元紙を含めて見当たりません。患者が増え続け、「恐れていた事態」がついにやってきたというのに、夕刊のトップニュースはどうでもいいような政権与党の内輪もめ話。対応を誤れば命を落とすレベルの感染症が流行しているという現実に、報道人はあまりにも力がなさすぎではないでしょうか。

 これで思い出したのが、約20年前に島根県の病院で初めて手術が行われた「生体肝移植」の記憶。続く2度目は長野県の信州大付属病院で当時7歳の女児が手術を受け、長野支局記者だった筆者も守備範囲だったので取材。県内のメディアだけでなく東京のキー局から中継車に乗ってリポーターが駆けつけ、臨時記者クラブと化した信州大の狭い会議室は大混雑でした。
 この手術が成功した後、信州大では筆者が担当する間に3回、現在までに250回を超える生体肝移植を実施していますが、4回目の手術予定が分かったとき、東京のデスクは筆者からの連絡に対して「もうどこでもやっているから(原稿は)書かなくていいよ」と回答してきたものです。実際、その手術はローカルニュースで短く伝えられたのみで、もう全国版のニュースにはなりませんでした。

 注目すべきは、マスコミの飽きっぽさもさることながら、報道されなくなったからといって事態の動きが止まったと判断してはいけないということです。権力の恣意的な介入で報道が伏せられるケースは、現代の日本では少ないのですが(全くないわけではない)、常に事件は現場で起こっているんだということを心に留めておかないと、権力者のいいように持っていかれます。衆議院選挙を間近に控えた今日、報道されていない重要事実がどれだけあるのか、想像力を発揮して情報収集することはすべての市民の必須事項と言っていいと思います。

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